「あれもこれもどれも」
「あれもこれもどれも」 (2015年11月号)
経営者は誘惑が多いものである。
調子が悪い時も良い時も様々な人が色々な話を持ちかけてくる。
「〇〇は儲かるから一緒にやりませんか?」
「是非、〇〇の会長としてお願いします。」
「〇〇のイベントをやりましょう!」
「〇〇会・団体に加入しませんか?」
「投資案件として〇〇が最適です。」
「〇〇という良い会社があります。M&Aしませんか?」
「〇〇をやれば良い節税になります。」
と言うようなビジネスの話から、
「東京からタレントが今度来るので一緒にゴルフいかがですか?」
「お身体大丈夫ですか?〇〇は効きますよ。」
「老後の為に〇〇で一儲けしませんか?」
などとこの手の話しは、「人を見る目」と「事の見極め」が
必要となります。
「信念がぶれない」姿勢があれば良い方向に対応できます。
中には本当に為になる素晴らしい「事」もあります。
問題は、自分自身の事です。業績が良くなり、業界や世間からも、
ある程度注目されるようになると、他の事がやりたくなる・
したくなる症候群です。
経営基盤が整い、業績も安定してヒト・モノ・カネにも余裕が
生まれる状況が見えるのであれば、経営資源の余裕分を振り分け、
新たな動きを創る事に反対はしません。むしろ賛同します。
余裕の見込み違いと、過信は禁物です。
あれもこれもどれもと手を出せば・・・
本末転倒、痛いしっぺ返しを喰らいます。
更に、深刻な問題となるが、業績が低迷して、焦った挙句、
このままじゃいけない!
何とかするために、あれもこれもどれもと手を出してしまう
ことです。
資源(ヒト・モノ・コト・時間)の分散化が大きな危機を招き
ます。一番得意なものに経営資源を集中させる事です。
そのためには、自分たちのシーズの中身とコア・コンピタンス
(強み)を知り、それを最大限化する為に時間密度を高めて
集中すべきです。
良い時に奢らず悪い時に諦めないことです。
経営者は確固たる信念を持ち、ブレない姿勢が基本です。
集中だ!!