情熱論
『 情熱論 』 2020年11月号
「頑張れ!!」、「頑張れ!!」だけでは人は疲弊します。
皆、それなりに頑張っているのです。
働くとは多くの人は自分・家族の生活の為です。
生きていく為には経済的な支えとなるお金が必要です。
そのお金を安定的に得る為には、出来るだけ安定したところで
働きたいと思うのは当然だと思います・・・
コロナ禍に於いて、この「安定的」と言う根源的な
当たり前(日本的経営の踏襲)が多くの企業で失われています。
今までは人手不足で困っていた製造業・飲食業を始め、難関な資格を有する
パイロットや医師・会計士・弁護士でさえ収入減及びリストラが加速しています。
高収入を約束された航空会社やテレビ局・大手広告代理店・JR各社のキャリア組でさえ
会社の大幅な赤字によって賞与カットや賃金減額により年収ダウンとなります。
当然、紐づけされる関連産業の下請け企業はもっと厳しくなります。
更に収入が減る事で、サービス業全般の売上が減り従事する人々もより
困難な状況に陥る事が予測されます。
経営者が社員にこの難局を乗り切るために、「歯を苦縛って頑張れ!!」の
連呼だけでは何も問題は解決しません。
社員は、「やらなければならない!」というミッションだけでは前に進めません。
だからと言って、「やれ!!」「やれ!」と叫び続けても、プレッシャーに押し潰されてしまいます。
昔は皆、誰もが倒れるまで頑張って乗り切って来た。
だから、「出来る!」「君たちは出来る!」という、根性論の押し売りは、
ただでさえコロナ禍による閉塞感が漂う世の中では逆効果です。
・・・「そうは思いませんか?」
僕は「安定」という言葉に惑わされる事を否定してきました。
成長する経済下では一般的に大手の方がチャンスは大きく、力のないもののチャンスは少なく一時的です。
混迷する世の中・低迷する経済下でこそ大きなチャンスを得る事が出来る可能性があると信じています。
「やりたい」=「なりたい」と言う。
思いの信念は情熱に昇華して継続力のエネルギーの源泉となります。
「勝ち」を目指すのではなく、「価値を創り出し」「負けない」事が大切です。
苦しい時代は明るい未来を目指す事が出来ます。
希望の光は暗いからこそ明るく輝く事が出来ます。
あなたも社員さんも「やりたい」「なりたい」という未来のビジョンが明確になり
社員満足度と顧客満足度が最大化されれば、負けない会社になる筈です。