コンセンサス~多様性を引き出し成果を生む合意形成の技術~
組織の中で、正しく迅速に意思決定し
実行していくことは、組織発展に於いて
重要な事項であることは言うまでもありませんね
コンセンサス【consensus】とは合意形成と訳され
関係者との意見の一致を図ること、議論などを通じて
関係者の持つ多様な考え、価値観を顕在化させ
意思決定において相互の意見の一致を図ること
としてビジネスシーンでも、有効な意思決定手法として
積極的に活用されるようになってきています
コンセンサスが求められるのは
以下のような背景があると考えます
これまでのような
一人の強いリーダーによる意思決定は
スピードは速いものの
リーダーの属人性によるところが多く
判断に偏りが出る恐れがあります
また判断が正しい場合でも
メンバーが意思決定に参加していないことから
メンバーの実行意欲が高まらず
実行段階でメンバーのパフォーマンスが上がらない
ということも多いと言えます
また多数決もスピードの点では
早く答えを導きだせるメリットがありますが
少数派の意見をくみ取れず判断を誤る恐れがあります
このようなことから
判断に多少の時間を要するものの
決定内容の納得性が高く
多様な意見を内包するコンセンサス手法が
最終的には
組織のパフォーマンスを
最大化する可能性が高いとため
コンセンサスを重要視する
組織が増加しているのでしょう
コンセンサスにより生み出されるメリットとして
1.決定事項への納得感
皆で決めたこととして納得して行動へ移しやすい
2.強い信頼関係の構築
なんでも話し会える環境が構築され組織内に隠蔽される負の情報が減少する
3.相互理解と互恵意識の醸成
多様な意見を認めあいお互いに敬意をもって接することが出来る
4.質の高い意思決定
多くの情報を収集でき漏れや抜けがなく集約した質の高い意思決定が可能
5.安心かつ信頼できる仕事仲間の創出
メンバー間の信頼が高まり業務協力体制が構築されます
6.効果的効率的な組織構築
コンセンサスを元にした意思決定は始めにエネルギーを使うものの
決定後円滑に仕事を進めることが出来るので多くの成果をもたらします
このようなコンセンサスをとれる
メンバーの育成が組織発展には不可欠です
コンセンサスは持って生まれた能力ではなく
トレーニングによって後天的に
習得することが出来るスキルだと言えます
最後にコンセンサス力を高めるために
どのようなことを意識し
トレーニングすると良いのかをご紹介しましょう
ポイント1
・他者の意見も自分の意見と同様に大切にする
ポイント2
・他者を理解するために積極的に耳を傾ける
ポイント3
・他者への敬意を持ちながら自分の意見を率直に話す
ポイント4
・私たち(自分と他者)にとって共通のゴールを模索する
ポイント5
・仮に合意形成できなかった場合でも話し合えたことへの感謝を示す
(次につながっていきます)
このように意識し行動化していくことで
コンセンサスが図れず
独善的に主張していた方も
意見が言えず
非主張的に黙り込んでしまい
ストレスを抱えた人も
気持ちよく合意形成できる確率が高まっていきます
多様な意見を活かし
豊かな未来をつくるために
メンバーのコンセンサススキルを
向上させることが有効だといえます