積極的傾聴 3条件
弊社へご依頼が多い研修の一つに『アクティブ・リスニング
(積極的傾聴)』があります。
ご依頼を頂く背景には、組織の相互信頼度を更に高めたい、
働く人が自発的にやる気を高める仕組みを構築したいなどの
企業や行政団体の強い思いがあると感じています。
弊社では、働く仲間(上司・先輩・同僚・部下・後輩)と
相互にやる気を引き出す環境を構築するために様々な
スキルのご提供やトレーニングを行っておりますが、
今回は、その基盤となる考え方である【積極的傾聴3条件】を
ご紹介いたします。
●「自己一致」
自身が、人間としての自分自身が感じていること、考え、
価値観、体験に気づいていて、それを否定したり歪めて、
自分を隠したり、必要以上によく見せたりせず、
そのままの人間としての自分を受け入れて、一人の人間として
相手の前で存在するように努めること。
●「共感的理解」
相手の主観的な見方、感じ方、考え方、受けとめ方を、
その人の立場に立って、相手の身になって、見たり、感じたり、
考えたりしようとすること。
共感は、相手と一体となったり融合して同じように体験する
同情や巻き込まれた体験とは異なって、自身の主体性を
持ちながらも相手の存在自体を承認していくことから
育まれます。
●「無条件の肯定的配慮」
相手がどうあっても、相手への関心が変わらないという
人間としての相手の存在を受容しようとする心の姿勢です。
この姿勢は、一人ひとり皆が異なった考え方・感じ方をすること、
違う価値観をもっていることなどを心から認めており、相手と
自分を等しくかけがえのない独自の存在として尊重するこころと
現実的な態度です。
読んでみると奥が深く簡単に到達出来る境地ではありませんが、
この3条件を高めようと努力なさる方が多い組織は、間違いなく
相互のやる気や能力を引き出しあい大きな成果を生んでいます。
積極的傾聴は、トレーニングしていくことで段階的に
高めていくことが可能なヒューマンスキルです。
まずは、3条件を意識し行動してみることから、
習慣化・体質化へと繋がっていきます。