やる気・自発性を引き出す【承認の力】(アクノレッジメント・スキル)
研修の際、ご参加者へ
「あなたがやる気が出る時はどんな時ですか?」
と質問することがあるのですが
返ってくる答えの中で多いが
「認めて貰えた時」というものです。
取引先に自分の仕事を認めて貰えた時
上司から努力を認めて貰えた時
チームの一員として仲間から認めて貰えた時
などなど
多くの答えが返ってきます。
人は、誰かに認めて貰えた時に
やる気が高まるということなのでしょう。
今回は、他者のやる気や自発性を引き出す
【承認の力】についてご紹介しましょう。
コーチングの世界では
アクノレッジメント・スキルとして
この【承認の力】を活用し
他者が自発的に行動することをサポートしています。
【承認】とは
相手を認め存在を受け入れること
であり
次の5つの承認の方法があります。
■【承認の力】アクノレッジメント・スキル1
【結果承認】
良い結果や成果を出せたことを認めることです。
例えば
「前年に比べて115%売り上げを伸ばしてくれたね。」などと
上司が部下に達成した到達点を具体的に伝えることで
部下は上司が自分の成果を明確に理解し
認めてくれているという気持ちになれます。
そして
更にやる気を高め自発的に次の目標達成に向け
行動することが出来るようになっていきます。
■【承認の力】アクノレッジメント・スキル2
【プロセス承認】
良い結果や成果を出せた過程を認めることです。
例えば
「売上115%アップ達成できたのは、お客様の要望を丹念にヒアリングしたからだね。」
などと
成果に繋がったプロセスを認めることです。
過程を認めることで
部下は、自分の上司は結果だけでなく
その過程も見てくれているという気持ちになり
成果を生むための良いプロセスを思考し実践できるようになります。
■【承認の力】アクノレッジメント・スキル3
【行動承認】
成果は出せていなくても行動を認めること
例えば
「先月よりも顧客先への訪問回数が15回増えてるね。」
と言うように
未だ成果に繋がっていなくとも
行動を認めることにより部下の成果を生むための行動を促進させることが出来ます。
部下は、上司が自分の行動を認めてくれているという気持ちになり行動促進のエネルギーが高まります。
■【承認の力】アクノレッジメント・スキル4
【意識承認】
行動が起こせていなくても意識を認めること。
例えば
「お客様の満足度をたかめるために訪問回数を増やすって言ってたね。素晴らしい意識だね。」
などと
良い発言や前向きな意識を認めること。
良い意識を認めることで良い行動が促進されてきます。
■【承認の力】アクノレッジメント・スキル5
【存在承認】
存在自体を尊いものとして認めること。
相手を一人の人間として大切な存在として認めることです。
全承認とも言われる組織の一体感を醸成し
前向きなチームをつくるために最も必要なアクノレッジメント・スキルです。
人間には、上手くいかない時もあります。
そんな時に自分の存在を受けいれてくれる人がいれば
壁を乗り越え、先に進んでいく力が湧いてくるのではないでしょうか。
部下育成だけに留まらず
大切な家族や友人の役にもたてる【承認の力】を是非意識的に活用してみてください。
関連動画を投稿しておりますのでどうぞご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Vx9LkFu1kuU