やる気がでない時の対処法
「やる気をだせ」
と言われて
「はい わかりました」
と簡単にやる気がでれば
そんな簡単なことはないでしょうね
自分でやる気を出したくても
やる気がでずにグズグズしたり
そんな自分を好きになれなくて
更にやる気が下がったりすること
人間なら誰にでもある当たり前のことだと思います
今回は脳の仕組みを活用した
やる気がでない時の対処法について
触れてみます
少し前の学習塾のCMで
「やる気スイッチ」という言葉を
テレビからよく聞く機会がありました
簡単にやる気スイッチが見つかって
そこを押せれば
こんな素晴らしいことはありませんね
脳のやる気スイッチはいったい
どこにあるのでしょうか?
どこにあって
どのようにスイッチを押せばよいのかがわかれば
どんよりした気分から
快活で充実した気持ちへ
切り替えることが可能になるのではないでしょうか?
脳の中の「やる気スイッチ」は
「側坐核(そくざかく)」という部分にあります
「即座核(そくざかく)」はある程度の強さの刺激を受けると活性化し
生産性の向上や達成感をもたらす
やる気物質であるドーパミンの分泌を促し
やる気を引き出すことを可能にします
「側坐核(そくざかく)」は瞬時に活性化しないため
自動車の暖機運転のように
5分ほど時間をかけて温めると
やる気がで始めます
暖機運転として適しているものの一例として
パワーポーズと言われる脳を覚醒する方法があるので
紹介してみましょう
■パワーポーズ
〇胸をはり大きく深呼吸する
(体内に酸素が送られ血流もよくなります)
〇両手を大きく開いて左右に上げて堂々とする
(プラスの感情は、プラスの動作によって生み出されます)
〇声に出してポティブセルフトークを発する
(「自分は出来る!」「自分ならやれる!」など自分を鼓舞する言葉を発することでアドレナリンが分泌され体中に血液とエネルギーが送られます)
上記のパワーポーズを複数回行うことでやる気や自信をアップさせ
緊張やストレスにも強くなることが実証されています
スポーツ選手が試合前に行うルーティーンアクションの中にも
このパワーポーズと相関性が高いものが多いとも言われています
ボディーランゲージと脳の研究者であるハーバード大学のカディ教授は
パワーポーズをとるだけで
ストレス耐性が強くなるテストロンが20%増加し
ストレスホルモンが25%ダウンすると報告しています
大きな声でポジティブセルフトークを発せないような場合でも
小さい声で良いので「自分は大丈夫だ」「自分は出来る」と声に出して
宣言するだけでも大きな効果をもたらします
これは心理学の「認知的不協和」という現象を応用した心理スキルです
脳は矛盾を感じた場合
違和感を感じ、認知の矛盾を解消しようとします
自信を無くしてやる気がでない時に
「自分は出来る」「自分はやれる」と発することで
脳は、現状と発した言葉との間に違和感を感じます
そして
自身で発した言葉を取り消すことは難しいため
自然とやる気がでてくると言う流れを生み出します
これが「認知的不協和」を活用した
やる気を出す効果的な心理スキルなのです
宣言したことを忘れるのも脳の仕組みですから
忘れたら何度でも宣言したり
紙に書いて常に見ていくことで
この心理スキルが習慣化・体質化していきます
また
やる気をだすためには
とりあえず始めてみることも有効なようです
仕事であれば
先ずデスクについて
取り掛かりやすい作業から始めてみる
すると脳が暖機運転をはじめ
先に説明した「即座核(そくざかく)」が刺激され
やる気スイッチが入ってきます
やる気がでない場合の
強力な最終手段は「睡眠」です
全くやる気がでない時は
過度に自分を責めて自己肯定感を低下させる必要はありません
脳が疲労していると考え
頭の中を無理やりにでも空っぽにし
(ストレッチやヨガなども脳を空っぽにすることに有効なようです)
睡眠をとる努力をすることが一番です
脳疲労が溜まっていくと
ストレスも増大し
度が過ぎるとうつ病のリスクが増大します
脳の疲労が蓄積すると
やる気が下がり
どんな人でもパフォーマンスが低下します
全ての人が
一生の中ですべての脳の機能を使い果たすことは不可能です
逆に言えば
私たちは生きているうちに
脳の無限の可能性を引き出すことが可能だともいえます
皆さんの大切な脳の仕組みを活用し
元気でやる気に満ちたお仕事やプライベートを楽しみ
更に充実した日々を過ごしてみてください