「忖度(そんたく)よりもどんたく」
「忖度(そんたく)よりもどんたく」(2017年4月号)
多くの企業が新年度を迎える4月がスタートする。
新入生も新社会人も不安を抱え期待を膨らませ新しい環境に
入ってくる。
彼らフレッシュな新入社員を生かすも殺すも、受け入れる
既存の人間で決まる。
体制や環境は「人」で構成・構築される。
どんなに企業が有名であろうが、
大きな規模であろうが、
経営陣を含めて既存社員の
「意識」「考え」「モラル」「マナー」を含めて、
人の心や体の「安心」「安全」を担保するのは、
受け入れる全ての「人」で決まる。
不安の解消は好奇心である。
それはあくまでも好奇心を発揮出来る環境が整備されて
いるか、社内外へのコンプライアンスが健全に順守されて
いるか、善悪も曖昧で常に人の顔色を伺いながら判断・
行動しなければならない組織や体制はいずれ崩壊する。
今年の流行語大賞を狙える位置にある「言葉」
まさに「忖度(そんたく)」である。
博多の街は来月5月を迎えると「どんたく」の祭りで賑わうが、
「そんたく=忖度」で社内が賑わう事は多くの企業では
マイナスに働く。
感性高いフレッシュマンたちは、そんな動きや体制を直ぐに
見抜いて、
「あぁ、ここは、僕の、私のいる場所でない。」
と判断してしまう。
彼らが同じ様に染まれば、長いものに巻かれる集団の一人となる。
一人の不安は、ほっとくと不満になり、他に広がる。
その不満は集団化され意識の低下、生産性の低下を導き、
企業の信頼が揺らぎ業績も低下し崩壊へと加速する。
オカシイものはオカシイと言える職場。
上司・先輩・経営陣の顔色(悪い思い)を気にしなくて良い職場。
チャレンジできる職場。
良いことも上手くいかないことも共有できる職場。
課題を炙り出し改善への道を模索し答えを出し実行する職場。
お互いに気遣い思いやりがある職場。
今を大事にしっかり未来を創造する職場。
悪しき慣例や慣習や因習を投げ捨てよう!
期待を膨らます彼らの好奇心を高めてみよう。
企業の成長は社員一人一人の成長の結集であることを
忘れないように、肝に命じてスタートきりましょう。
淡いピンクの美しく舞う桜の花びらも一寸前は固く
閉ざした蕾(つぼみ)です。気温が高まり花を開きます。
彼らの蕾(つぼみ)を開くには受け入れる皆さんの温かさが必要です。