大切にしたい2つの“そうぞうりょく”
日本を代表する現代美術家のひとりである
宮島達男さん
ART IN YOU“芸術はあなたの中にある”
という考え方を基盤に
LEDなどの新しい素材を使った芸術を展開しています。
その宮島さんの講演会に伺った際
特に印象に残っているのが
アーティストには、2つの“そうぞうりょく”が必要だというお話でした。
2つの“そうぞうりょく”とは
◆想像力(イマジネーション)
◆創造力(クリエーション)
とのことです。
想像力とは、他者の痛みや思いを理解しようと想像する力(イマジネーション)
創造力とは、自分自身は勿論、周りの人や社会の為により良く物事を変えていく力(クリエーション)
と位置付けられていました。
また
宮島さんは芸術を志す学生に
次のようにおっしゃっているとのことでした。
「芸術学部を出てもアーティストとして成功する人は極わずかです。では、アーティストになれなかった人が、芸術を勉強することが無駄だったかというとそうではありません。芸術を学ぶ段階で手に入れた2つの“そうぞうりょく”は、実社会でも大きな力となるからです。」
この話を伺った時に
ビジネスシーンで仕事をする私たちにも
この2つの“そうぞうりょく”が大切だなぁと
腑に落ちました。
この2つの“そうぞうりょく”を育み伸ばすことで
より良い仕事ができる可能性が広がるという思いから
私も研修を通して
参加する方々が
2つの“そうぞうりょく”を実際に職場で活かせるよう支援をしています。
宮島さんのお話を
アートシーンから
ビジネスシーンに置き換えて
私なりに整理すると以下の様になります。
仕事をする上で大切にしたい【2つの“そうぞうりょく”】
◆想像力(イマジネーション)
・お客様や共に働く仲間(上司・先輩・同僚・後輩・部下)が何を求めているのかイメージし貢献する力
・未来に向けて、より良い方法(アイデア)を考えて行動する力
・意見や価値観が違う相手に対しても、その思いや本心を理解するために、相手が何を感じているのか想像する力
◆創造力(クリエーション)
・固定概念に縛られず、柔軟な発想で、より良い物や仕組みをつくりだす力
・小さな一歩でも良いので、これまでよりも良い状況をつくるための何かを生み出す力
・新たな物や仕組みをつくりだすために必要な情報を集め、知識を高め、自らを磨く、自己創造の力
様々な作業がAIに置き換えられていく中で
想像力と創造力を育み
伸ばしていくことが
人間がより良い仕事を行うために
更に必要になってくるのではないかと予測しています。
不安視される世界情勢、それに伴う経済の混乱
長く私たちを苦しめるコロナの禍など
激しく変化する状況下において
より良い未来をつくりだすために
アーティストだけでなく
ビジネスシーンで働く私たちにとっても
2つの“そうぞうりょく”が大きな力になると感じます。