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2022.10.01

気をつけたいモラルハラスメント

報道される
悲しい学校現場でのいじめのニュースに
心を痛める方も多いのではないでしょうか

子どもたちの未来のために
私たち大人が出来ることの一つに
互いを尊重し協力しあう社会を創っていくことが
あるのではないかと考えます。

今回は
『モラルハラスメント』をテーマに
企業の中で
私たちが協力しあい
より良い未来を構築していくために
どのように他者との関係を築いていけば良いのか
共に考えてみたいと思います。

先ず
モラルハラスメントとは
いったい何なのでしょうか?

『モラル』MORAL)とは
『精神的な』と言う意味だそうです。


『ハラスメント』

最近よく聴くようになった言葉かもしれませんが
『いじめ』という日本語に訳されます。

つまり
『モラルハラスメント』とは
『精神的な嫌がらせ・いじめ・言葉による暴力』と言えるでしょう。

日本国憲法で保障されている基本的人権を損なう行為であり
重大な法律違反であるとも言えます。

モラルハラスメントの提唱者である
フランス人精神医学博士
マリー・フランス・イルゴイエンヌは
モラルハラスメントを
身ぶりやことば
行動などによる不当な行為を繰り返し
あるいは計画的に行うことによって
人の尊厳を傷つけ
心身に損傷を与え
その人の雇用や
社会生活を危険にさらす行為
だと定義づけています。

博士は
モラルハラスメントの特徴として
以下の4つをあげています。

モラルハラスメントの特徴1.

身体を傷つける肉体的な暴力と比較し顕在化しにくいため隠蔽されやすい

モラルハラスメントの特徴2.

肉体的な暴力に比して精神的な暴力に対しては社会も対応が遅れていた

モラルハラスメントの特徴3.

場合によっては肉体的暴力以上に被害者の心身の健康に破壊的な影響を与える

モラルハラスメントの特徴4.

加害者が無自覚にモラルハラスメントを行なっていることが多い

上述のような特徴から
パワーハラスメントやセクシャルハラスメントに比べて
表面化しにくいため
企業としての対応が遅れていることも多いと言えます。

しかし
モラルハラスメントを放置すると
人材確保や社員のモチベーション
企業イメージの低下など
多方面に渡ってマイナスな影響が及ぶ恐れがあります。

また
モラルハラスメント問題は
訴訟に発展することも少なくなく
企業にとっても
働く人たちにとっても
大きなリスクとなりうるものであると言えます。

 

「個人間の問題だから」と放置せず
モラルハラスメントに対して
社内体制を整え
働く人たちへの教育を行っていくべき
重要課題の一つではないでしょうか。

 

次にモラルハラスメントに関する
セルフチェックリストをご紹介しますので
ご自身や
会社の仲間が該当する点かがないか?
確認し
該当ポイントがあれば
修正を行ってみてください。

モラルハラスメント実施者(以下実施者と記載)は道徳家のように振る舞うことが多い

実施者は自身の考え方に過度な自信をもっており、自身の固定概念を相手にあたかも世間一般の常識であるかのように押し付ける

実施者は的に意図的に又は無意識に被害者が「自分が悪いのでは」と思わせるように仕向ける

実施者は被害者に罪悪感を与え周囲には被害者が悪いと思わせようとする

被害者は自分のほうが悪いのではないかと逡巡し精神的暴力行為自体は相手が悪いが、原因は自分にあると思考してしまう

実施者は自身のほうが被害者だと考える傾向にある

実施者は意図的に又は無意識に自分のしていることを周りにも、相手にも気づかれないようにして、巧みに被害者を傷つけていく

被害者は肉体的にも精神的にもかなり苦しんでいるがその苦しみの原因がわからず、時には随分時間がたってからようやく自分がモラルハラスメントを受けていた事に気づく

被害者は中傷誹謗や軽蔑の言葉が頭に蘇り心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむことも多い。酷い場合は、自殺などの取り返しがつかない行為に及ぶ恐れもある

『モラルハラスメント』
他者を意図的にいじめようとか
他者の人権を意識的に損ねようとか
悪意をもって行うケースのみではありません。

つまり
役職や立場
雇用形態に関係なく
職場における全員が
加害者・被害者となる可能性のあるハラスメントなのです。

そのため

どのような行為や態度が
相手の人権を損ねるモラルハラスメントとなるのかを
全社員がきちんと理解することが
発生防止の第一歩となります。

社員が相互に信頼し合い
安心して働ける環境を整えることが
企業の成長発展の基礎であることは言うまでもないでしょう。

『モラルハラスメント』についての
組織内理解を進め
『モラルハラスメント』を起こさない
起こさせない
組織体制をつくっていきましょう。

 

私たち大人が
会社や家庭、社会生活で
相互尊重を元にした行動を起こすことが
未来を築く子どもたちにもプラスの影響を及ぼすのではないでしょうか。

気をつけたいモラルハラスメント

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