気をつけたい優・劣コンプレックス
人間は心が整理でき
すっきりすると
未来に向けて行動を起こしていくことができます。
しかし
考え方が整理されず
思考が歪んでしまうと
どんなに能力がある人であっても
その人自身にとっても
その人が所属するチーム(会社・家族など)
にとっても
好ましい行動をとることが叶わなくなる恐れが増していきます。
今回は、劣等感と優越感にフォーカスし
優・劣コンプレックスがもたらす影響と
そのマイナス影響を脱し
不要なストレスを感じず
活き活きと活動するための方法について書いてみます。
まず
劣等コンプレックスについて考えてみましょう。
劣等コンプレックスとは
他者や過去との比較に不健全に苛まれて
「自分は駄目だ」
「他の人に比べたら自分は価値の無い人間だ」
「学生時代の自分は輝いていた。それに比べて今の自分は駄目だ」
などと思い込む歪んだ心の癖とも言えます。
自分の行いを省みてマイナス面を理解し
改善をしていくことは必要ですが
自虐的な反省は
行動のエネルギーを奪い危険です。
また、謙虚さと自己否定は全く別のものであることを正しく理解する必要があります。
では
逆に優越コンプレックスとはどのようなものなのでしょうか?
優越コンプレックスは
劣等コンプレックスの反作用として心の中で沸き起こってくるとも考えられます。
例えば
「あの人に比べたら自分のほうが優秀だ」
「あの人は駄目だなぁ。あんなことも出来ないなんて」
などと他者を見下すことによって
自分の価値を高めようとする心の動きとも言えます。
しかし、一旦明らかに自分よりも優れた存在が現れると
反転し劣等コンプレックスに苛まれるという悪循環に陥ってしまう恐れがあります。
この2つのコンプレックスの狭間で
揺れ動くように思考すると
他者をうらやむ気持ちと他者を見下す気持ちに支配され
本質的な自分の人生を歩むことが困難になってしまいます。
しかしながら
この二つのコンプレックスは
多かれ少なかれ
人間は
皆もっているとも言えるでしょう。
では
優・劣コンプレックスを脱し
健全に思考し行動するためにはどうすると良いのでしょうか?
劣等コンプレックスの裏側には
軽い劣等感を心の中で設定することで
プライドを守りながら自分を傷つけないようにするという
保身的な心理が働いているとも言えます。
また、見かけの因果関係を設定することで
自分が行動しなくて良いようにしていることも指摘されています。
例えば
「同期のあの人は有名大学を卒業しているので自分よりも会社内での評価が高い。」
などと決めつけて考えることで
自分が努力することから逃れながらプライドを傷つけないように思考しているとも言えます。
実際には、出身大学の違いではなく、仕事に対する取り組み方や努力、顧客や会社の仲間に対する貢献度の差が評価に繋がっているにもかかわらず、出身大学の1点のみに因果関係を設定し保身に走っているということに気づいていないのです。
劣等コンプレックスを感じたら
自分の心の歪を感じ取り
健全な劣等感へ置き換えて行動していく必要があります。
健全な劣等感とは
「自分はまだまだ学ぶ必要がある」と謙虚に考え
「同期のあの人も頑張っているのだから、負けないように努力しよう」と
健全な競争心を持つような心の流れです。
出来ていないことをマイナスにとられるのではなく
今後出来る可能性があるチャンスポイントであると捉えると良いでしょう。
また
他者との比較ではなく
昨日よりも今日出来たことを自分自身で承認し
今ここに集中して行動することが重要だとも言えます。
優越コンプレックスも
同様に自身が優越コンプレックスに陥っているなぁと
自分の心の歪を感じ取り
健全な方向へ自身を導いていくことが重要です。
優越コンプレックスを感じる人の特徴として
過去の栄光にすがったり
必要以上に他者からどう見られるかを気にし過ぎたりして
過剰に自分が優れた人間だと見せようとすることがあげられます。
こうした思考が習慣化してしまうと
自分らしい人生を歩むことが出来ないばかりか
他者との関係も上手くいかなくなってしまいます。
他者との比較ではなく
自分自身の良いところを積極的に自己承認しながらも
一歩一歩真の自身を磨くことに徹すると良いでしょう。
日々の仕事や日常生活の中で
私たちの心は
様々に変化しています。
自分自身の心と対話をし
劣等コンプレックスや
優越コンプレックスを感じたら
健全な方向へ思考を整理することが
活き活きと仕事や日常生活を送ることに繋がっていくでしょう。