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2023.06.30

組織力を高めるリーダーのアクノレッジメント・スキル

組織力を高めるリーダーのスキルとして

コロナ禍以降

特に注目されているのが

アクノレッジメント・スキルです

 

アクノレッジメントとは

相手を認め存在を受け入れること

日本語では【承認】と訳されています

 

テレワークの導入などで

メンバーそれぞれが離れた場所で

業務にあたることも多いのではないでしょうか?

 

そのような

メンバーが孤立化しやすい状況下においても

リーダーが

メンバーの行動や意識の変化を感じ取り

アクノレッジメント(承認)することで

メンバーの更なるやる気や自発性を引き出すことが可能となっていきます

 

併せてメンバーの

所属チームに対する

心理的な安全性を高めることにより

意欲あるメンバーの離職や

メンタル不調を

未然に防ぐ効果もあります

 

アクノレッジメントには

次の5つの承認方法があります

【結果承認】結果アクノレッジメント

良い結果や成果を出せたことを認めること

 

【プロセス承認】プロセスアクノレッジメント

良い結果や成果を出せた過程を認めること

 

【行動承認】行動アクノレッジメント

成果は出せていなくても行動を認めること

 

【意識承認】意識アクノレッジメント

行動が起こせていなくても意識を認めること

 

【存在承認】存在アクノレッジメント

存在自体を尊いものとして認めること(全承認)

 

上述の5つの承認法(アクノレッジメント)については

私の研修コラム アーカイブ

“やる気・自発性を引き出す【承認の力】(アクノレッジメント)”

詳しく解説しておりますのでご興味がある方はご覧ください

 

今回は

組織力を高めるために必要な

リーダーのアクノレッジメントについてご紹介しましょう

 

効果的にアクノレッジメントを行っているリーダーは

次のようなメリットをチームに与えています

  • メンバーとの関係性と信頼を深める
  • チームメンバーの力と自信、成長を引き出す
  • チームの総合的なパフォーマンスを上げる

では

効果的にアクノレッジメントするために

何を行うと良いのか

ポイントをまとめてみました

 

●ポイント1 心からの【存在承認】

5つの承認の中で最も重要な承認が

相手の存在そのものを大切な尊いものとして認める【存在承認】です

全承認とも言われています

メンバーを分け隔てなく

一人一人を大切な存在として無条件で受け入れることです

親が子供を無条件で受け入れることとも似ていると言われています

チームの信頼関係のベースにあるのは

相互尊重であることは言うまでもありませんが

リーダーが自分という人間を認めてくれているという安心感で

メンバーは

チームへの帰属意識を高め

自ら組織の理念に則り

目標達成にむけて行動を起こしやすくなります

 

●ポイント2 タイムリーなアクノレッジメント

メンバーの「存在」「意識「行動」「プロセス」「結果」を

しっかりと見て

タイムリーにアクノレッジすることが重要です

良い結果を出せた時は勿論ですが

プラスの行動を始めたり

意識が向上したりした瞬間を逃さずに

アクノレッジメントすると良いでしょう。

例えば

「前回のミス以降、教訓を活かして作業前に確認行動を2度行うようになりましたね」

「朝礼であなたが話してくれた”仕事をする際の心構え”を聞いて他のメンバーの表情が明るく前向きになりましたね」

など

タイムリーにアクノレッジするためには

メンバーの様子を注意深く観察することが必要です

 

●ポイント3 他者との比較をしない

他のメンバーとの比較ではなく

メンバー本人にフォーカスし

それぞれの成長をサポートしていきましょう

子どもの心理も大人の心理も深い部分では

通底していると言えますので

子どものテスト結果を例にして

考えてみましょう

例えば

今までテストで40点程度しか取れなかったこどもが

60点をとった時に

親が「となりの〇〇ちゃんは、90点だったらしいね」

などと比較してしまうと

多くの子どもはやる気を失うと同時に

親は自分を他者と比べて価値が低い人間だと

捉えているという誤解を与える恐れがあります

比較ではなく

20点も点数を伸ばしたね。」と共に喜んで【成果承認】を行い

「どうして20点も伸ばせたのかな?」

と成果を上げたプロセスを問うことで

「毎日、15分間コツコツ勉強したから」

などと子ども自身が答えたのなら

「時間を決めてコツコツ継続したから点数が伸ばせたのだね」

と【プロセス承認】を行うこともできます

プロセスを承認することで

次の課題を乗り越えていく際の

プロセス再現性が高まっていきます

良いプロセスが良い成果につながっていくということです

上述のお子さんであれば

効果的にアクノレッジメントすることで

60点を65点、70点、80点と

自分自身で上げていくことが期待できます

 

●ポイント4 アクノレッジメントの奨励

チームメンバー同士でもアクノレッジメントし合えるよう

リーダー自身が見本を見せると同時に

アクノレッジメントについての勉強会を開催したり

朝礼などでメンバーが他のメンバーを承認する場を設けるなど

相互承認のための環境整備を行うと

チームとしてのパフォーマンスが大きく向上していきます

多様な価値観を有するメンバーを束ね

チームへの信頼度と貢献心を高めていくために

現場で意識的にアクノレッジメントすることをお薦めいたします

組織力を高めるリーダーのアクノレッジメント・スキル

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